試合観戦レポート 〜2002年春の早慶戦〜


【総 括】 男女、完封勝ち!

男子は金山を怪我で欠き、女子は波形をカナダ遠征で欠いたが、長い早慶戦の歴史に男女完封勝利の1ページを加えることに成功した。全体的に早稲田の選手は、相手選手よりも良く走り、上手にボールを打てていたと思う。また、選手達が今回の早慶戦に対するチームとして、また個人としての位置付け、意味をはっきりさせてプレイしていた様に、皆の戦いぶりから伺えたのは良かった。この1年で人間的にも大きな成長を遂げた証である。しかし、新たな課題も出てきたのも明らかだ。今度の課題はレベルが高い。難しい課題だ。しっかりとした姿勢で取り組まなければ簡単に克服できるものではない。この事を学生は理解し、何とか自分自身の力で乗り越え、質の高いテニスが出来る様になって欲しい!目指すは、日本一だ!!

〜男子編〜

ダブルスNo.1】   清水・糟谷 VS 黒崎・鈴木

stセット、清水・糟谷の動きが悪い!ボールに対してあと1歩の足が出ず、相手のボールに対してタイミングが全く合っていない。最適なポジションでボールをヒットできない為に、本来のショットが打てず、ゲームを支配できずに苦しんでいる。 何とかゲームを支配しようと、彼らも策を講じるが、結局相手にボールを打たされる展開に終始してしまった。1stダウン。5−7。nd、Finalセット、清水・糟谷も、自分達の置かれている状況を認識したのか、粘り強くプレー。しっかりとボールを見て丁寧にプレー。本来の「ショットの切れ」、「プレー」とは、ほど遠い内容ではあるが、次第に相手を圧倒。慶応ペアとの底力の違いを見せつけた。 6−2、6−1。

【ダブルスNo.2】   宮崎・堂野 VS 濱村・前田  

宮崎・堂野は、精神的に余裕があるのか、伸び伸びとプレー。相手のボールに押される事なく、最後まで自分達のペースでプレイし、試合を優位に進めていた。6−2、6−2。ただ、スコアが示すほど、内容は完璧なものでは無かったと思う。精神的な余裕からくる雑なプレーが多かったのも事実である。しっかりと打ち込む必要があるショットをやさしく返球し、相手にチャンスを与えてしまったり、無造作にボールを扱ったファーストボレーのミスも目立っていた。今回の様に、常にセーフティリードを確保できる試合では、これらのプレーが大事に至るケースは少ないと思うが、実力が拮抗した相手との試合や、団体戦でポイントのかかった試合等、精神的緊張した場面においては、「命取り 」になる。今後は、その事を良く理解し、高い次元でのプレイを想定して試合に挑んでもらいたい。

【ダブルスNo.3】   鎌野・宮尾 VS 平松・妹尾

完勝であった。6−2、6−1。スピード、テクニック共、慶応ペアを圧倒。実力差を見せつけた。試合となった。鎌野も、持ち前のリターンが良く入っていたし、宮尾もこの1年で大幅に進歩した。サービスが良く入っていた。慶応ペアも鎌野・宮尾ペアの繰り出すショットに対して、「ついていくのがやっと」という内容であった。今回の試合内容は、鎌野・宮尾達にとっては、良い所が目立った試合となったが、TOPのレベルを目指すテニスとしては、まだまだ課題は山積みである。鎌野には「力強さ」が必要だし、宮尾には「 素早くて細かい動き」が必要だ。今後の活動に課題として取り組み、何とか克服してもらいたい。

 

【シングルスNo.1】   宮尾 VS 黒崎

先に行なわれた関東オープンで単複優勝を成し遂げ、ワンランク実力を上げた宮尾のテニスに注目した。試合開始早々、ヒット、ヒット、ヒット。体のバランスを崩さず、ボールを打ち抜けていた。相手のショットが強くない事も理由の1つにあるが、しっかりとしたボールを、打ち続けられる様になっている。相手に反撃のチャンスを全く与えなかった。6−2、6−2。宮尾は、この1年間で、大きく進歩した。1つ上のレベルで戦っていく準備が十分にできたと思う。今は、実践の経験をたくさん積まなくてはいけない時である。積極的にトーナメントに参加し、自分よりも強い選手との試合をたくさん経験し、その中で自分のテニスを磨いていく必要がある。これからが、本当の勝負だ!

【シングルスNo.2】   宮崎 VS 平松

6−1、6−2。宮崎の圧勝であった。終始、宮崎は伸び伸びとプレーしていた。相変わらず、ボールを強くヒットし、相手コートに打ち続けていた。相手選手も宮崎の強いボールを打ち返すのがやっとの状態で、宮崎が常に試合の主導権を握っていた展開であった。スコアが示す通り、今回の試合はワンサイドゲームであり、明らかに慶応の選手とは、力の差が歴然としていた内容であったと思う。しかし、これからの課題が見つからない程、完璧な試合内容ではなかったはずである。ボールコントロールの甘さから、相手選手を効果的に走らせる事ができず、ロングラリーにならざるを得ない展開が多々見受けられた。強くボールをヒットするだけではなく、ボールコントロールにも重点を置いた試合展開を考え、効率的にポイントを取るプレイを身につけなければ、これから目指そうとするレベルの選手には勝てない。ボールコントロールを身に付ける為の、反復練習をどれだけ辛抱して続けられるかが、有り余る自身の才能を開花させる大きな鍵である。その事をもっと理解する必要がある。時間は無い!

【シングルスNo.3】   清水 VS 濱村

慶応の濱村選手は、ストロークの上手い選手である。ボールを捉える技術と、体のバランス感覚が大変良い。私自身、可能性のある選手だと思い、昨年春の早慶戦から注目していた。その選手を相手に1stセット、清水は、少々てこずった。6−4。配球に気を配るのを忘れ、ボールを強く打つ事だけに固執した事が大きな原因だと思う。2ndセットに入ると、落ち着いてきたのか相手を走らせる様なプレイを行なっていた。1stセットよりは、明らかにプレイに展開が見えてきた。ダブルスの試合の時よりは、体も動き、ラケットも良く振り抜けていた。最後は、経験と練習量の差が出た。6−2。清水は、昨年の今頃と比較してボールを良く打ち抜ける様になっている。進歩だ。今後は実践の中で、ポイントを取る為の配球(パターン)をもっと覚える事が必要であろう。

【シングルスNo.4】   堂野 VS 鈴木

6−3、6−0で堂野。この試合、堂野は終始落ち着いていた。慌てる事なく淡々と試合を進めていた。やや、ショットに精彩を欠いている部分も多々見受けられたが、何とか実践の中で、自身のテニスの課題を克服しようという姿勢が感じられた。良かったと思う。恐らく、本人としては思う様にボールが打てず、納得のいく試合ではなかったと思うが、たくさんの収穫もあったはずである。今後は、個々のショットの「キレを戻す」事、「展開の早いポイントの取り方を身に付ける」事、そして、試合を通して「相手に走り負けない脚力」を身に付ける事に重点を置いた練習を行なう事が重要である。

【シングルスNo.5】   鎌野 VS 妹尾

No.5は鎌野。団体戦シングルスの出場は、昨年春の関東リーグ戦以来である。昨年の夏場より調子を落として長らく低迷していたので、鎌野がどの様な試合を行なうのか、私自身大変興味があった。今試合、鎌野は試合開始と同時に積極的なプレイを行なった。相手を左右に振り回して試合の主導権を握っていった。自らポイントを取りにいこうとした「生き生きとしたプレイ」は、いかんなく最後まで発揮された。6−1、6−1。圧勝だった。今回の試合内容は、夏場にかけての活躍を十分に期待できるものであったと思う。個々のショットは、体のバランスを崩す事なく、良い感覚でヒットできていたと思う。この感覚を大切にしていけば良い。ただ、「動き」の点で、若干の「スピード」が遅くなっているのが気になった事も事実である。今後は厳しい練習を通じて、体全体の「キレ」が、プレイの中で出てくる様にしなければいけない。

【シングルスNo.6】   江戸 VS 山本

早稲田のNo.6は、今年4月に入学した1年生の江戸。団体戦初出場である。他の先輩レギュラーを押しのけてのシングルス出場は、周囲の彼に対する今後の期待と信頼の高さの証明である。「 どの様な試合運びをするのか? 」会場に駆けつけた多くのOBが関心を集めた試合は、ゆっくりとしたラリーの打ち合いからスタートした。彼のプレイぶりからは、気負っている様子も、極度に緊張した様子も全く感じられず、デビュー戦としては、上々の滑り出しだ。無理をせずしっかりとしたストロークラリーをベースに、機を見てネットに出ていくプレーで、ポイントを重ねていった。決して無理をせず、自分自身の出来る事に終始したプレイは、最後まで試合の主導権を相手に与えなかった。6−1、6−0。上出来である。今後は、ストロークのスピード、角度、深さのレベルを上げる事とネットに出た時の「決定力」を身に付ける様、努力してほしい。

 
                                           text=辻 季之


女子編

<<<<<戦績報告TOPページへもどる


| トップページに戻る | 著作権等表示 |
copyright(c) waseda university, tennis team all rights reserved.