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小学生テニス教室
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  小学生テニス教室の特徴

 
スポーツをする子供の周りの大人たちは皆、プレー自体よりもずっと大切に考えてやらなくてはならないものを自覚しなくてはならない。そして逆にいうと、子供がスポーツをやるということは、プレー自体よりも重要なものを学ばせてやることの出来る絶好の機会に恵まれたということであるともいえる。このような考えを基に本教室では、ただプレーの上達のみを目指すのではなく、内面の教育も行っていくことを目的に具体的に以下のような試みが行われている。

@     開講案内に「子供が心からスポーツを愛好するかどうかは家庭環境による。また、躾は家庭からといわれています。とりわけ父親の果たす役割は重要だと思われます。父親も極力参加されるようお願いいたします」と記載し、家庭環境の大切さを訴え、特に父親の積極的な参加を呼びかけている。

A     テニスコートに着いて人に出会ったら、立ち止まって大きな声で「おはようございます」、帰る時には「失礼します」「ありがとうございました」ときちんと挨拶が出来るようにしている。

B     受付は受講生一人で行ない、「おはようございます」「○○小学校の○○○○です」

「よろしくお願いします」ときちんと挨拶が出来るようにしている。

C     開校式では、全員の前で氏名、小学校名、学年、抱負の自己紹介を30秒以内に自分の言葉で、大きな声で正しくしっかりと行ってもらう。

D     子供に1日目終了時に以下の3つの文章を配り、読んでくることを宿題としている。

また、(@)に関しては感想文を書き、2日目の朝提出させている。

(@)司馬遼太郎氏の「21世紀に生きる君達へ」
(いつの時代になっても人間が生きていくうえで、欠かすことのできない心がまえ・・・・「自己を確立せよ」「自分には厳しく、相手にはやさしく」「いたわり」「それらを訓練せよ」そして「たのもしい君達」になっていく・・・・
という趣旨の司馬遼太郎氏が小学生に語りかけた遺作)

(A)スポーツの素晴らしさを理解するために、小泉信三氏(元慶応義塾大学塾長、庭球部長)の「スポーツ三つの宝」

(B)テニスの心を知るために、福田雅乃助氏(第1回全日本テニス選手権チャンピオン、元早稲田大学庭球部監督)の「この一球

E     父兄に、父親としてどうあるべきかが書かれている林道義氏(東京女子大学教授)著書の「父性の復権」の抜粋である「父性なき社会」を配り、読んでもらい、もう一度子供との関係を見直すように促している。

 この様な、ただプレーの上達のみを目指すのではなく、スポーツマンシップ、挨拶等の基本的マナーなど様々なものを体得するようにと織り込まれている内容によって、ただのスポーツ教室とはどのような違いが現われているのだろうか。これまでの本教室の補助員として関わって感じたことを以下に記述する。

@     について

父親の参加が目に見えて多い。

→・母親が付き添うことが一般的な考えであるためか、父親が参加すると両親がそろって参加することになる生徒が多い。そのためか、昼食時などが家族の団欒の場となっている生徒が多い。

     服装などから考えても、母親よりも父親の方が子供と一緒にプレーしやすいためか、父親が多いと休み時間などに父兄と自主的に練習する生徒が多い。

     服装などから考えても、父親の方が動きやすいためか、積極的にボール拾いを買って出て下さる父兄の方が多い。

A     について

きちんと挨拶をする子供が多い。

  →・始めはきちんと挨拶をしない子が多いが、きちんと挨拶させるように徹底させているためか、教室終了時には出口でほぼ全員が「ありがとうございました。さようなら」と挨拶して帰っていく。

     テニスはマナーのスポーツとも言われており、コートの上でもゲームの始まりなどに挨拶をさせるのだが、慣れないコート上での挨拶も、教えると比較的すんなりと行うことができている。

     きちんと挨拶をするので、おのずと人の目をきちんと見て話すことができるようになっている。

B、Cについて

  自己紹介ができる子が多い

 →・教室開始の時に自己紹介をやっているので、各コート毎に分かれての練習の始めなど、その後簡単に自己紹介や何球続けるの目標を言ってもらうことがあるが、すんなりと行うことができている。

     休み時間などに、補助員に「一緒に打って欲しい」といってくる子がいるが、その時にきちんと自分の名前を述べる子が多い。

Dについて

  Dについては、実際に提出された一小学生の感想文(原文)を紹介し、少なからず子供の心に影響を及ぼしていると思われることを示したい。

「私はこの21世紀に生きる君達へを読んで、まだ私達はたのもしい君達にはなれていない。そして、私達がそのたのもしい君達になるために、司馬遼太郎さんはこの文章を書いたんだなあと思った。でもなぜ、テニスの教室なのに国語の宿題が出たのかということを考えた。テニスを通じて日常生活の基本的マナーや常に他の人を思いやる気持ちを身につけることでたのもしい君達になることができるのではないのだろうか。結局、司馬遼太郎さんは21世紀というものを見ることができずに一生を終えたけれど、私はこれから21世紀を生きる人として、司馬遼太郎さんのたのもしい君達になりたいと思う」                                

E     について

Eについては 5ページの調査研究の自由記述欄に実際に書かれていた一父兄の文章(原文)を紹介し、少なからず父兄の方々に影響を及ぼしていることを示します。
 「テニス自体よりも挨拶などの基本的マナーの方を重視されている教室だということ ―が印象的でした。宿題についても少し驚きましたが、学ぶところがあったと思います。ただ、新しいスポーツに挑戦しただけでなく、スポーツというものを介して親子ともども様々なことを学ばせていただいた教室だった。」  

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